暑い日になりました。
日が長くなってきて、夕涼みをしているといつの間にか時間が経っていきます。
ツルウメモドキという木は雌木と雄木に分かれています。
専門的にいうと「雌雄異株」ということになります。
雌雄異株と学校で習った頃は、ピンと来ませんでした。
雌花と雄花に分かれているものは、同じ株の中に雌花と雄花がつくものをいいます。
キュウリやカボチャが代表的です。
雌花の下には、実になる部分がついていて、雄花にはありません。
では、雌雄異株ってどんな感じ?
こちらはツルウメモドキ 雌株の花
こちらは 雄株の花
雌株の花には、花粉を受け取るめしべのみが見えるのに対して、
雄株の花には、花粉を持つおしべだけが見えています。
うーん、こんなにはっきり役割分担されているのね。
近くに雄木と雌木がないと、受粉しないので、実がなりません。
生き物としては、ちょっと効率が悪いように思いますがどうしてなんでしょうね。
昨年はどうした拍子でか、雌株と雄株の花の咲く時期がずれてしまいました。
雌株が咲いているときに、雄株は開花しなかったのです。
実はならないかもと思っていましたが、どこからか花粉がついて、一つだけ実がなりました。
一つの花の中にあるおしべの花粉を同じ花のめしべで受粉するのは、効率がいいようで、画一的になりがちなのかも。
遺伝子に変化が起きないとでもいいましょうか。
生き物としては、遺伝情報に幅を持たせて、種としての多様性があるほうが生き残りやすいと思ったのかもしれませんね。
生き物の世界では、多様であることはしたたかさなのかもしれません。
オリーブのつぼみ
オリーブの実は食べたことがあるけれど、花って???
花かなっと思って撮影しましたが、これはまだつぼみのようです。
オリーブは雌雄異株ではありませんが、同一のDNAでは受粉、結実をしないタイプの
樹木です。
同じ遺伝子には、反応しないということです。
一つの花にめしべとおしべがあっても、同じ木にたくさんの花が咲いても実はなりません。
種類の違うオリーブがないと結実しないのです。
自然に生えている環境で、違う種類のオリーブが近くにあるっていう状態、普通にあることなのでしょうか。
もしかすると、とても実がつきにくいというだけで少しなら同じ遺伝子を持っていても実がなるのかも。
それくらいの融通を利かせてでも、生き残りをかけているそんな気もします。
穏やかに見える植物の世界も、実はせめぎ合っていて、あの手この手で生き残りをかけているのかもしれません。
人間も知恵と工夫を駆使しないとだめですね。